【書評】『日本共産党の正体』

 

今年2月に新潮社から発売されたばかりの『日本共産党の正体』(福冨健一 著)。当団体の代表である安東の書評をご紹介します。

 

「弱小政党と侮ってはいけない」

日本共産党を徹底分析した必読書

日本共産党を徹底分析した解説本であり、また、日本共産党の危険性本質をわかりやすく解説している。日本共産党を客観的に知りたい人には必読の書である。

 

また、日本共産党が立憲民主党など他の野党と国政選挙で共闘し、日本共産党が与党となる可能性がある中、このような危険な政党を政権に参加させてはいけないという痛烈なアピールが込められている。著者は共産主義とは独裁政治であると結論づけ、民主主義を守るための闘う民主主義を訴えている。 

 

この書籍は、すべての日本国民、いや、世界中の人が学ぶべき書籍である。浅薄な批判本ではなく、日本共産党への誹謗中傷や、日本共産党の犯した個々の事件や犯罪行為の羅列ではない。 

 

この書籍の優れた点は、まず、日本共産党の公式見解を認めた上で日本共産党を批判していることである。日本共産党は1950年代の武装闘争を、党の正式な機関ではない分派が決めた方針であり、日本共産党の正式な方針ではないと主張しているが、著者はその説も紹介している。 

 

また、日本共産党の信奉する理論である「科学的社会主義」の柱である「史的唯物論」と「剰余価値学説」を、学者の研究を引用しながら批判している。 

 

著者は、西ドイツをはじめ、世界中の多くの国で共産主義政党が禁止されていることを紹介し、なぜ、日本では禁止されなかったのか分析している。日本共産党の禁止のためには、日本共産党が犯してきた個々の事件や破壊活動ではなく、日本共産党の深いイデオロギーを批判することの重要性を力説する。共産主義とは独裁政治であるという本質をすべての国民が理解するべきである。特に、共産主義の主張する民主主義の間違いを力説する。 

 

著者の福冨健一氏は、民社党、民主党、自民党の政策スタッフを歴任している。日本共産党批判は、『共産主義の誤謬―保守政党人からの警鐘』に次ぐ。彼は一生闘い続ける。ぜひご購読を。

 

JAPAN Guardians 代表 安東幹